任意整理しない方がいい基準はあなたの気持ちと借金の金利で決まる

    任意整理しない方がいい基準はあなたの気持ちと借金の金利で決まる
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    任意整理は借金の利息をカットして元金だけを返済していく手続きです。任意整理は利息分が減額されて、毎月の支払いや完済までのゴールが明確化できるメリットがあります。

    しかし、任意整理をしない方がいい2種類の人がいることをご存じでしょうか。それは「返済し続ける強い意志がない人」「金利の低い借金をしている人」です。

    任意整理しても返せそうにないなら個人再生や自己破産の手続きを選ぶ必要があります。また、奨学金や住宅ローンといった金利が低い借金は、任意整理をすることでかえって生活が苦しくなるケースがあります。

    任意整理しない方がいいケースを知れば借金問題の解決方法をまちがえることはありません。

    目次

    任意整理しない方がいい返済意思のない人の特徴

    任意整理しない方がいい返済意思のない人の特徴を4つにまとめました。1つでも当てはまる人は返済意思が弱かったり、手遅れで任意整理しても返済できず、借金から抜け出せない可能性が高いです。

    • 借り入れをしようと考えている
    • 新たにローンを組むつもりでいる
    • 最大60回の分割払いでも支払えない
    • 業者からの差し押さえ寸前で手遅れ

    借り入れをしようと考えている

    任意整理をすると、任意整理後5年間は銀行やクレジットカード会社などから借り入れをするのが難しくなります。

    任意整理をすると、貸金業者と結んだ契約通りに借金を返済できなかったとみなされ、株式会社日本信用情報機構(JICC)や株式会社シー・アイ・シー(CIC)といった信用情報機関に事故情報が登録されます。

    貸金業者は借り入れをする時に、事故情報がないか審査をするので、任意整理を行って事故情報が登録されているうちは審査が通りにくく、借り入れすることが難しくなります。

    借金が多すぎると、新しく借り入れをすることでますます返済が大変になってしまいます。もし、借金を増やすことを考えているのなら、本当に返済できるのかを考えるべきです。

    複数の貸金業者から借入をすることで、後になってから返済が苦しくなるくらいなら、早めに任意整理をすることで、借金の問題を解決することが重要です。

    新たにローンを組むつもりでいる

    任意整理をすると、任意整理後5年間は住宅ローンや自動車ローンなどを取り扱う金融機関によるローンの審査が通りにくくなります。将来的にローンを組む予定がある場合は、任意整理しない方がいいかもしれません。

    借金を抱えている状況で新たにローンを組むことは、将来的に返済が苦しくなって、滞納してしまうリスクがあります。ブラックリストということで、事故情報が記録される恐れもありますので、早いうちに任意整理をして借金問題を解決するべきです。

    最大60回の分割払いでも支払えない

    任意整理は、借金を完全になくす方法ではなく、貸金業者との交渉によって、今後支払う利息を少なくして、返済回数を36~60回に増やすことで、返済の負担を軽くする手続きです。

    任意整理するには、利息を減らした分の借金を3~5年で完済する必要があります。毎月安定した収入があって、生活費を差し引いても任意整理後の借金を返済できる能力が必要です。

    利息をカットして返済回数を36回~60回にしても借金を返済できないのであれば、任意整理しない方がいいというよりすべきではありません。[1]

    もし任意整理しても返済が困難な場合は、借金を最大1/10に減額する個人再生、借金のすべてを免除する自己破産で借金減額を検討するべきです。

    貸金業者が任意整理に応じない

    貸金業者によっては、会社の業績の悪さなどを理由に、任意整理による利息の引き下げや返済期間の延長に応じない場合があります。また、借り入れをしてから1年未満の短期間であったり、借り入れをしてから全く返済していなかったりと、返済実績が弱い場合も貸金業者が交渉に応じてくれない可能性があります。

    任意整理に応じない業者にはフクホーなどが挙げられます。

    業者からの差し押さえ寸前で手遅れ

    強制執行の準備を行っている貸金業者に任意整理の和解交渉を提案をしても、強制執行を妨げることはできません。これは貸金業者は借金を滞納している債務者に対して訴訟を起こし、給料の差し押さえるといった強制執行をすることができるためです。

    強制執行を止めて借金を減らす場合、個人再生や自己破産を検討する必要があります。

    任意整理しない方がいい借り入れ

    低金利で借りれる奨学金や住宅ローン

    奨学金や住宅ローンは金利が非常に低く設定されています。奨学金でいえば金利0.5%前後とかなり低く、任意整理の利息カットをしようとしてもほとんど借金が変わりません。

    低金利の借金を任意整理すると返済期限だけが3年~5年に指定されてしまうので、毎月の支払いが逆に高くなり借金を返せなくなります。

    返済状況によっては返済期限の圧縮になるので毎月の返済額は相当な負担額になります

    保証人付きの借金をしている

    保証人付きの借金を任意整理すると保証人に減額した利息分の請求がいくことになります。例えば、200万円の借金で金利15%なら、任意整理すると保証人に30万円の請求が一括できます。

    保証人付きの借金は相談して決めないと保証人も任意整理することになります。

    任意整理した方がすべきケース

    借金の合計金額が年収の1/3を超える

    貸金業法により、貸金業者(金融機関)から借り入れるられる金額は、年収の1/3以内に制限されています。しかし、銀行やクレジットカードの借り入れは、貸金業法による制限には含まれていないため、実際には1/3を超える借金を抱えることがあります。

    1/3を超えると返済が困難になるという理由で設けられた制限なので、銀行やクレジットカードの借り入れも含めて、年収の1/3を超えている場合は、任意整理を検討して、借金問題を解決するべきです。

    借金を返済できず延滞をしている

    月々の返済額が多くて、2か月以上滞納したことがある場合は、ブラックリストに載ってしまいます。

    任意整理をすると、ブラックリストに載ってしまうデメリットがありますが、借金滞納によって、ブラックリストに載っているのであれば、懸念材料を気にすることなく任意整理を行うことができます。

    任意整理をせずに借金を滞納し続けていると、貸金業者から催告状や督促状が届き、最終的には財産を差し押さえられることがあります。差し押さえになった後でも、任意整理はできますが、条件が厳しくなる可能性があり、任意整理では差し押さえを止めることはできません。

    もし借金が返済が困難な場合、早めに任意整理などで借金問題を解決する方法を検討するべきです。

    複数の貸金業者から借り入れを繰り返している

    借金を返すお金がなく、それを返済するために、他のところからも借り入れをするようになっている場合、自力では返済が困難になっている可能性が高いです。

    1社から借り入れた金額は大きくないかもしれませんが、月々返済しているだけでも将来的に破綻する可能性があるので、早めに解決することが大事です。

    毎月きちんと返済していても借金が減らない

    毎月きちんと返済しているのに借金がなくならない場合、利息が高すぎて元金がほとんど減っていない可能性があります。

    返済額を増やすことで状況が改善することもありますが、もう最大限に返済額を増やしている場合は、任意整理で利息を減らすことで問題を解決する方法を検討するべきです。

    自宅や車など財産の差し押さえを避けて借金を減らしたい

    自己破産すると、借りて買った家や車などが返されたり、クレジットカードが使えなくなったりするデメリットがあります。しかし、任意整理は選べる金融機関を対象にすることができるため、ローンを組んでいる銀行を除いて、消費者金融だけで任意整理することができ、必要な財産を残して借金を減らすことができます。

    任意整理しない方がいいで検索する人によくある質問

    任意整理しない方がいいケースは?

    低金利の借金をしている人や返す意思がない人は任意整理しない方がいいです。詳しくは「任意整理しない方がいい返済意思のない人の特徴」や「任意整理しない方がいい条件」をご確認ください。

    任意整理をした方がいいケースは?

    自宅や車などの差し押さえを避けながら借金問題を解決したい人には任意整理が向いています。詳しくは「任意整理した方がすべきケース

    借金の相談はどこにすべき?

    借金を解決することをゴールとした場合に相談すべき場所は3つだけです。1つ目は法テラス、2つ目は弁護士事務所、3つ目は司法書士事務所です。法テラスには利用するための条件があるため、審査をする時間がない人は弁護士や司法書士に直接相談した方が良いです。詳しくは「借金の相談はどこがいい?相談先」をご覧ください。

    情報の信頼性の担保

    当記事の情報の質を担保するために、上記の組織及び政府機関の情報を参照しています。

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